05日 9月 2018
第十六話「君が代」 まず、日本の代表的な和歌は二つあります。 ひとつは、 久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ この歌は、音の並びが良い! 日本語は、響きなんですよね。 磯城島(しきしま)の 大和の国は 言霊(ことだま)の 助くる国ぞ ま幸くありこそ と、万葉集で歌われるように、言霊の幸わう(さきわう)国なんですよね。...
01日 8月 2018
第十五話「大學の道は明徳を明らかにするにあり」 今回は、孔子の弟子(曾子そうし)が編纂した四書の一つ「大學」から。 大學の道は明徳(めいとく)を明(あき)らかにするにあり。 民に親(した)しむにあり。 至善(しぜん)に止(とど)まるにあり。 至善にとどまるは、しする、と読んでもよく、 とどまるというよりは良い。 どちらでも良いです。...
29日 7月 2018
第十四話「道の道とす可(べ)きは常道に非(あら)ず」 今回は、「老子(ろうし)」の冒頭の一文から。 道の道とす可(べ)きは常道に非(あら)ず 道とは、色々な言い方が出来るし、厳密には説明出来ない。 自身で体得していくしかないし、今正に皆さんはその道を歩んでいる。...
28日 7月 2018
第十三話「知・好・楽。そして、游(ゆう)」 さて!今回は、論語の中から「知・好・楽。そして、游(ゆう)」と題してお話させて頂きます。 論語をかじったことのある方なら、知・好・楽はご存知かもしれません。 しかし、同じところには書かれていないが、游(遊ぶ)をなぜ一緒に説明するのか? ふっふっふっ。そこが味噌なのです。...
27日 7月 2018
第十二話「不易流行(ふえきりゅうこう)」 今回は、不易流行。 不易(ふえき)とは、変わらないもの 流行(りゅうこう)とは、変わるもの 変わるもの(流行)の中に、変わらないもの(不易)はあったりします。 川も、川自体は川としてそこにある。(不易) しかし、そこに流れる水は常に流れ変わり続ける(流行)...
26日 7月 2018
第十一話「當下一念(とうかいちねん)」 さて、今回は、以前にもちらっと登場しました、僕が大尊敬する「中江藤樹(なかえとうじゅ)」先生の語。 この語は、 楽しみもまた苦しみも外ならず 只一念の地ごく極らく という、藤樹先生の和歌の題である。 言い替えれば、中村天風さんが言っていたように「人生はこころひとつの置きどころ」という事か。...
21日 7月 2018
第十話「元気」 身近な言葉、事に日本語には哲学のような意味が込められていたりする。 僕たちが生きる上で、大切なことはなにか。 ズバリ元気である。 どんな状況であろうと、順境だからこそ、逆境のときにも元気が大事。 さて、元気とはそもそもなにか。元(もと)の気(き)である。元の気とは何か‥ 昔、二宮尊徳(金次郎)という人物がいた。...
20日 7月 2018
第九話「一以て之を貫く」 今回は、論語から曾子(そうし)について。 論語についての前知識は、前回の第八話をご覧ください。 僕自身が、學ぶ上で一番励まされた人物が曾子でした。 曾子は、どんな人物か。本文を交えながら説明しますね。 曾子曰く、(そうしいわく) 吾(われ)日に吾(わ)が身を三省(さんせい)す。 人の為に謀(はか)りて忠ならざるか。...
19日 7月 2018
第八話「学習」 今回は、論語(ろんご)から。論語とは、20編512文からなる、2569年前の孔子(こうし)とお弟子さんとの会話です。孔子が、亡くなってからまとめられた書物。 孔子や曾子の「子」は、先生という意味なので、孔先生ということですね。 孔子は、春秋時代という、戦国時代を生きました。そんな中、教育者としてその生涯を貫きます。 ...
18日 7月 2018
第七話「ありがとう」の語源は「有り難い(有り難し)」 ありがとうは、本当にいい言葉ですよね。 実は、出典はお釈迦さまだったのです。 『雑阿含経(ぞうあごんきょう)』のなかの 「盲亀浮木(もうきふぼく)の譬(たとえ)」というお話に書かれています。 「有ること」が「難(かた)い」 つまり、存在することが難しいという意味です。...